久しぶりの観劇で初台の新国立劇場へ。
今日の演目はこれです。
エントランスにはこんな活花が・・。
草月流のお家元、勅使河原茜さんの作品。
新年を感じさせるアレンジ。
そういえばまだ、お正月でした。
この「近松心中物語」は1979年に
蜷川幸雄演出で好評だった作品だそうです。
もちろん今日の演出は別の方、
いのうえひでのり氏。
遊女と若旦那の純愛。
お金持ちの男性がその遊女を
身請けするという話が出て、
彼女を自分のものに、そして人生を共にするため
若旦那が金を盗むという罪を犯してしまい、
哀しい結末を迎える、そんなストーリー。
もちろんベースは近松門左衛門の心中モノ。
京都の舞妓さんから
資産家の男性に水揚げされた
同年代の女性を知っているので
ちょっと重ね合わせて見てしまいました。
私自身、現実派なので
「純愛」に心から入り込める要素は
薄かったのですが、
対比として仕立てられている
別の男女のセリフや描写が
人間の情念や弱さを物語っていて
考えさせられること、いろいろでした。
やはりすごい役者さんでした。
お亡くなりになるまでの10年近く
蜷川幸雄演出の芝居は
ほとんど見ているのですが
さすがに1979年はまだ子どもだったので・・。
この作品、蜷川の演出で見たかったです。