お山の家からの帰り道。
雛人形がたくさん展示されているイベントがあると知り、
塩山駅で途中下車。
塩山駅前では信玄公がお出迎え。
そう、ここは武田家に所縁の深い場所。
そこから徒歩1分。
甘草屋敷(旧高野家住宅)です。
甘草屋敷って呼ばれる高野家、
どういう歴史があるのでしょうか。
甘草とは
去痰(きょたん)・胃潰瘍(いかいよう)などの薬とし、
またビール・タバコ・醤油の甘味料に使用されます。
高野家とは
以前から甘草を栽培していたものを
八代将軍吉宗の時代に幕府から認められて、
幕府官営の薬園(江戸の小石川薬園)で
栽培するための補給源として
また薬種としても幕府に上納していた家。
明治5年までの長きに渡り、免税されていました。
さて、甘草。
今でも庭の一画に植えられているようですが
暖冬とはいえ、2月半ばのこの日。
この状態でした(笑)
母屋に展示してある雛人形。
所狭しといろいろな年代の雛人形セットが
並んでいました。
下段の五人囃子は文化年間の作品。
明治時代のお人形。
昭和8年の御殿飾り。
これらはすべて近郷のお家から
展示のために借りてきたものだそうで
では、この高野家の雛人形は??
私の家にあった昭和時代の段飾りと
ほとんど変わりなく・・。
ちょっと拍子抜けしました。
4月18日までと長い期間の展示です。
帰京する日の寄り道ではとても巡り切れそうにありません。
お寺好きの私としては
あらためて時間をかけて再訪することにしました。
帰りの中央本線まで時間があったので
もう1か所寄り道。
小桜韋威鎧(こざくらかわおどしよろい)という
武田家代々の家督の証とされ
大切に保管されてきた鎧(国宝)が
収蔵されているという菅田天神社へ。
鎧はここに入っているようです。
「新羅宮とは、他国と関係があるのかしら」と思ったら
甲斐源氏の祖、新羅三郎義満から武田氏に伝えられた鎧だそうです。
奥多摩という表示されている道路標識に
ちょっとびっくりしましたが、
そういえばここは
秩父多摩甲斐国立公園も近いのでした。
山々はつながっているんですよね。
先日読んでいたこの本にも
明治時代に絶滅したニホンオオカミが
むかし生息していた範囲が
重なっているとの記述がありました。
お寺も多いから大好きなところ。
いつの日か甲州まで
秩父から山越えしてみたいです。